9月レポート

「杉並区永福体育館オープン」

平成30年9月1日、東京都杉並区に「永福体育館」がリニューアルオープンした。
永福南小学校を跡地にできたこの新施設は、アリーナ、トレーニングルーム、会議室以外に、ビーチコートが新設された国内屈指の多目的運動施設である。

2020年を見据え、区民の皆さんに運動習慣をより積極的に取り入れてもらう、新体育館で様々なプログラムを展開し、地域コミュニティ醸成の場として活用できる、など大いに期待している。

私もこのビーチコートを体験してみたが、ここのホワイトサンド(白砂)は世界的にみても質の高い、競技向け、子供たちの砂遊びなど様々な用途に最適であると感じた。ビーチは海辺にあるものとの認識が大半を占めると思うが、世界的にビーチバレーボールは、陸地に砂を敷いて競技会場を設置し試合が行われており、水辺、緑地、とならび砂場での活動が盛んになってきている。杉並区民の皆さんはじめ、多くの方にこのホワイトサンドをはだしで体験してもらいと思う。

「参議院ODA委員会調査派遣によるケニア、ルワンダ視察」

参議院のODA委員として3年目に入ったところで、海外への議員派遣の大変重要な役を頂いた。ほぼ毎年実施されているODA委員会による我が国の政府開発援助の状況、進捗を調査する視察である。

今年度は、1.東南アジア地域、2.南アジア地域、3.アフリカ地域、4.中東地域の4班に分かれていたが、私はアフリカ地域を志願し、光栄にも許可を頂くことができた。我が国の開発援助、開発協力の目的は国際社会の平和と安定及び繁栄の確保に積極的に貢献することで、望ましい国際環境を形成し、我が国の国益の確保を目指すものである。また、外交政策の側面も持ち、大変重要な意味合いを持つ。

 

9月21日~28日の日程で、ケニア共和国、ルワンダ共和国を視察した。
視察団は、三宅伸吾団長(自民)、岩渕友議員(共産)、朝日3名の議員と2名の参議院職員による構成となった。

◇ケニア共和国

1966年より円借款開始、1974年の無償資金協力開始を経て、ケニアの社会や経済の発展のため必要な資金、技術の提供している。累積の支援額ではケニアはサブサハラ・アフリカ地域において我が国ODAの最大の受益国である。

・ケニア共和国オブレ副大臣表敬

植澤ケニア大使も同席され、ケニア中央政府と意見交換を行った。日本のきめ細やかな開発援助に大変感謝されており、モンバサ港を起点としたケニアの経済成長の勢いを感じることができた。来年、横浜で開催されるTICADも期待されており、両国間のさらなる親交の発展を期待するものである。

ABEイニシアティブ修了生らとの面会

このプログラムを利用し日本の大学、大学院で学び、修士課程を修了した後、本国ケニアに戻り活躍する若者たちと意見交換を行った。日本に対する認識は大変良いもので、特に自然、食文化に興味を持つメンバーが多かった。留学後は日本での経験を活かし、母国ケニアで幅広い分野のビジネスシーンで活躍する姿は素晴らしいものであった。

◇ルワンダ共和国

1970年より基礎生活分野および基礎インフラ整備に対する無償資金協力や技術協力が開始されている。1985年には青年海外協力隊派遣が開始されるが、1994年のジェノサイド(ルワンダ虐殺)発生を受け、一時期二国間協力は凍結したが、国内安定化を受けて、2004年に再開した。現在は技術協力、無償資金協力、有償資金協力による支援を行っている。

ルスモ国際橋及び国境手続き円滑化施設整備

ルワンダとタンザニアの物流の重要拠点であるルスモにおいて、老朽化したルスモ国際橋の架け替えと、両国の国境手続き円滑化のための施設を新設。それまで越境手続きに3時間程度を有していたが、施設整備により30分程度に短縮された。これにより輸送コストの低減、貿易・投資の拡大が期待される。

在ルワンダJICA隊員、日系企業の方々との意見交換

東アフリカ内部位置するルワンダ共和国でも、日本から多くの方が在留しており各方面で活躍されている。JICA隊員の面々は志高く、地域のコミュニティ形成、水道施設整備、教育、スポーツ指導等、多岐にわたり貢献している。また日系企業においては、日本食レストラン経営や、農産物貿易等、安定した国内情勢と経済成長率6.1%の中で活躍されている。

第2次変電及び配電網整備

未だ国内の電化率が25%前後のルワンダにおいて、不安定な電力供給が大きな問題となっている中、首都キガリ市において変電所、送電設備を整備、拡充することにより電力供給の安定化・効率化を図り、経済開発の促進を急ピッチで進めている。この度、施設の落成式に出席し、テープカット、施設見学等を行った。ルワンダは今まさにICT立国を目指し整備を進め、海外企業、大学の誘致を積極的に行っている。電力の安定供給に我が国の経済協力が少しでも寄与できたことは両国間にとって大変意義深いものとなった。

バレーボール外交

ボールメーカーモルテンさんのご協力により、ケニア、ルワンダへバレーボールの供与する機会を頂いた。アスリート時代世界中を転戦する中で、特に途上国ではボール自体が不足し、大変貴重なものであるということを肌で感じていた。今回、このような形で現地へボールを寄与できたことで、少しでもスポーツ機会が向上し、また子供たちにとっての夢や目標となることを期待したい。FIVB世界バレーボール連盟の加盟国は220カ国を超えており、サッカーやバスケットボールをしのぐと言われている。ボール一つで世界中の人たちとつながることが可能なスポーツ外交にも、今度注力していきたい。