2月レポート

1.第38回「TEAM-11(宮城県)」

自民党青年局が東日本大震災被災地の復興を後押しする目的で2011年に活動をスタートさせたプロジェクト「TEAM-11」。これまで災害の被害に遭った全国の被災地に赴いて、復興支援を行いながら、地元の皆様との交流を通じて頂いた数多の声を受け止め、今後の活動に活かしてきました。
38回目となる今回は宮城県を訪れました。

まず、佐々木青年局局長の出身校でもある東北大学を訪問して、大野総長から東北大学の概要、方針についての説明を受けました。
特徴的だったのは、教育と研究の成果を社会と連携させて好循環の実現に繋げている点でした。
中でも特に注目したのは、「災害科学国際研究所」が設置されている点です。
これは2011年の歴史的・世界的大災害の経験と教訓を踏まえ、今後起こりうる巨大災害の被害軽減に向けた「実践的防災学」です。
ここでの一番の特徴は文理融合ということだと思います。
地域に残る文献や古文書に記載されている過去の災害などが、テクノロジーによる研究・技術開発の基となるひとつになり、開発が進められていました。学術的価値に加え、自然災害に対応する実行性の高い防災対策としても期待しています。

青年局活動のひとつに若年層との交流事業「Real Youth Project」があります。
今回は、宮城県連の学生部主催による「学生交流会」に参加することができました。
参加者の募集、会場の設営にご尽力頂いた学生部の皆さまには、この場を借りて感謝申し上げます。

50名を超える若者たちに参加頂き対話の機会を持てたことで、大変有意義な時間を過ごすことができました。
今回のテーマは「若者の政治参加について」でした。
2016年から選挙権が18歳に引き下げられたこともあり、より多くの国民の皆さまが政治への参画を求められる時代となりました。その中で新たに参画することになった若者たち自身がなにより政治との向き合い方を模索している印象を受けました。

質問のひとつに「政治との関わりを深めるための教育が必要ではないか?」とありました。
確かに学校教育の枠の中で、政治リテラシーを高める要素は決して多くありません。
われわれ自民党青年局が発刊している「国に届けvol.5」では、地方における政治や行政のリーダーの活動を紹介しています。まさに身近な政治家が地域へ課題を見出し、その解決に向けた政策と予算の確保を通じて改善させた事例を示している内容になっています。
そういった政治の役割を暮らしの中で実感すること、そしてそれを我々がわかりやすく伝えていくことが、若者たちに政治リテラシーを深めてもらう手段のひとつになると思っています。

私からは情報分析のリテラシーを高めることを助言させて頂きました。
これほどまでにインターネット上にニュースがあふれかえり、また情報ソースが不確定にも関わらず、世論を誘導してしまっている現況をしっかり見極めることが重要であるとの認識を示させて頂きました。これを踏まえた上で、民主国家としての「自由で公正な国づくり、地域づくり」が政治の最も重要な責任だと私は考えています。

2.「参議院予算委員会・委員派遣・長崎県佐賀県視察」

今回、予算委員会の一員として、平成31年度総予算の審査に資するための委員派遣の機会を頂きました。金子委員長をはじめ、同行された委員の先生方には心より感謝申し上げます。
個人的には予算委員としての派遣は初めてであり、3月から本番をむかえる参議院での予算審議のための重要な機会となりました。派遣内容は主に地方における予算執行状況、各自治体からの意見聴取、意見交換といった多岐にわたるものでした。

2日間の行程ではまず長崎・佐賀それぞれの県から、経済・財政の概況説明がありました。


その後、長崎から九州新幹線(西九州ルート)、クルーズ船利用者数の増加が著しい長崎港、来館客が伸びている長崎県美術館、歴史文化博物館を視察。


佐賀に移ってからは、多久市のシェアリングエコノミーを活用したコミュニティ形成、JAさがのこれまでの取り組み・今後の展望と、木村情報技術株式会社が手掛けるAIを使ったコールセンター支援システムの提供状況などを視察することができました。
各自治体とも財政が厳しい中でもしっかりとしたビジョンを設定し、きめ細やかな取り組みを続けることで、地方都市でも活力ある事業を展開していること。そしてなにより次の時代へ向けたチャレンジを常に続けていることに感銘をうけました。

今回伺って思ったことですが、長崎においては歴史的に価値ある文化をしっかり活用して街の活性化につなげ、インバウンド対策もしっかり対応されていました。この先、九州新幹線の整備が進んでいけばさらに長崎の活力が増すことが期待されると思います。
また、佐賀においてはJAさがの時代に沿った経営方針に学ぶ点が多くありました。
農政改革が進む中でも、農業分野における総合商社としての強みをしっかりと高めて、活力ある産業として発展していました。
今回の視察で得た知見をしっかりと予算審議につなげ、予算委員としての責任を果たしていきます。

3.自民党青年局活動

「日本青年会議所(JC)と自民党青年局役員による意見交換会」

私が所属している自民党青年局には複数の部署が存在し、それぞれの役割を担っています。そのひとつである「団体部」は、外部の組織・団体等とコミュニケーション(意見交換会・懇親会等)を図り、自民党との接点を増やして支援の輪の拡大を担当している部署です。

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今回、日本青年会議所(以下JC)の役員の皆様に党本部までお越し頂いて、意見交換の機会を設けることができました。鎌田JC会頭はじめ全国からご出席を頂き、この場を借りて心より感謝を申し上げます。

JCメンバーOBには麻生太郎大臣ほか、多くの国会議員を輩出してきたことからもわかる通り、JCの活動と政治には重なる部分が数多く存在しています。それに加えてお互いのメンバーが同世代ということもあり、活発な意見が飛び交う有意義な場になりました。

この意見交換会でJC側から多くの意見を頂いたので、いくつか紹介させて頂きます。
社会政策のカテゴリーでは「選挙における公開討論会の開催」「社会基盤を考えるタウンミーティングへの参加」「憲法改正議論」について。
また経済政策では「事業承継、経営人材の育成」「日中の友好関係の構築」ほか、多岐にわたるご意見・ご提言を頂けました。

総じて言えることは、我々世代の政治家が特に問題意識してとらえている『人生100年時代』『少子高齢化に対する解決策』について共有されていたということです。

次世代にどのような日本を引き継いでいくのかを出発点に、「社会保障」「子育て」「経済成長」「外交」といった国の土台となる政策をJCのメンバーとともに作っていきたいと思っています。