「運動部活動の地域移行にむけて」2022/5/17
東京都立川市の中学校を訪問する機会があり、男女バレーボール部を見学させて頂きました。
国会では学校部活動のこれからの方針を議論していて、そのタイミングで学校現場の状況を少しお聞きすることができました。
スポーツ庁では令和7年度を目途に、部活動を地域へ移行する政策を進めています。
私のところにも、学校関係者、競技団体、指導者の方々から多くのご意見が届いていて、今後の対策の重要性を認識しています。
ここで、部活動の意義を確認しておくと、
- 生徒のスポーツに親しむ機会の創出
- 自主的・主体的な活動を通じた達成感の獲得
- 教師と生徒のふれあいの場
- 問題行動の発生を抑制
- 愛校心の醸成
等、学校教育の一環として位置付けられており、一方で課外活動の枠組みで展開されています。
しかし、少子化によって部活動の持続可能性が厳しい状況にあり(学校単位でチームが編成できない等)、
また、競技経験のない教師が部活動顧問を担うこともあって一層負担が大きくなっており、制度的に見直し、抜本的な改革が求められている状況です。
このままでは、廃部、休部、活動の縮小、さらには生徒の運動部活動離れによって体力低下の懸念が示され、対応を求められています。
スポーツ庁は今月下旬をめどに、運動部活動(公立中学校対象)の改革を出す方針となっています。
主なポイントは、
・まずは休日の部活動から段階的に地域スポーツへ移行
・平日については、できるところから推進
・地域スポーツと学校との連携・協働
などがあげられます。
重要なのは、部活動改革を進めるための「選択肢」を示し、各地域の課題解決のためには「複数の道筋」があり、「多様な方法」があることを認識することです。
現時点では、そうした周知が行き届いていないので情報公開、発信をし共有を進める必要があると考えています。
訪問した立川市の中学校では、学校と地域を結ぶコーディネーターの方に案内、紹介をして頂きました。
部活動の外部指導員の状況と運用、生徒たちとの関わり等を説明してもらい、先行している好事例だと思いました。
しかし、学校によっては調整が難航している、費用負担の問題等、課題は山積していると認識しています。
生徒ファースト、そして教師の負担軽減を主眼に置き、「部活2.0」を目指し、取り組んでいきます。